「彼女」はホームレス

知り合ったときは派遣で働く普通の、たまに好きな野球観戦に行く、ちょっとお酒に弱い子だった。転機は世間の不景気だ。派遣の仕事がなくなり生活できなくなった。さらに彼女には娘がいた。かなり面倒を見てやった。しかしここからは不幸の連続で、風の噂に前の旦那が危篤と聞き会いに行った数日後に亡くなった。娘は父の顔も知らない。それから少しして嫁に行った妹が交通事故に遭い死亡(相手は任意保険未加入)。さらに自宅の家賃が払えず追い出され母子はホームレスになった。知り合いの家を転々とする毎日で連絡も間が空く状態になる。そこへ来て料金滞納で携帯電話を止められた。生きているかどうかも分からない状態だったがしばらくして連絡してきた。会わないうちに体調を崩し診断の結果女性のかかるガンだと聞いた。ここからの話は省くが人間堕ちれば詐欺に走るのかと今でも胸が痛い。走ったが金は自分に入らずとうとう娘をそだてられず結果施設に預けることになった。その後彼女は大阪を離れた、らしい。私は彼女が不憫なのではない、棄てられた娘が不憫でならない。
この話、ウソかホントかはご想像にお任せする。本にすれば売れるかなー?